業務管理の出来ない杜撰さと改善できない体質

首相辞任関連のニュースを読もうと思いヤフーに行くと、将棋に携わる者としてはさらに驚く記事が待っていました。将棋の記事がヤフーのトップニュースに来ることはほとんどないのですが、次は良い話題を読みたいものです。

渡辺竜王のブログでさらりと触れられている武者野・マリオ・六段の繰り返される対局不参加ですけれども、そもそも連盟自身、きちんと対局通知を行っているのが大変疑わしい。そのあたりは将棋世界2007年10月号「将棋論考」p84-85 あたりに詳しく掲載されているが、通知葉書を出すだけで、手合い係はその後、届いたかどうかの確認を行っていないようだ。

バカだろうか。

というか本当だろうか? 通知は葉書だけなのか。そしてフォローなし? 棋士にとって最重要義務であるのに? 仮に義務であり守る必要があるのなら、守れるような仕組みを作っておくのは組織の基本だと思うのだが。

そして真部一男は「将棋論考」の中でフォローしろとかなんとかまるで他人事のように書いている。自分たちの組織ましてや自分たちで管理している(つもり)んだから自分たちで責任を持って変革していけばよいのではないのか。どうして投げっぱなしなのか。

9月12日21時1分配信 毎日新聞

 日本将棋連盟米長邦雄会長)の理事会は12日、公式戦の場に現れず不戦敗を繰り返し罰金などの処分を受けていた武者野勝巳六段(53)が11日にも不戦敗したことから、同六段に対し引退勧告を通達した。同連盟による棋士への引退勧告は初めて。本人が受け入れれば引退棋士となる。勧告に強制力はないが、極めて厳しい処置だ。
 同六段は過去20年で6回も不戦敗をし「棋士の第一公務である対局義務を怠った」として、8月9日に罰金100万円と当該棋戦の次回出場停止処分を受けた。しかし、11日に予定されていた王座戦1次予選の対局に姿を見せなかった。
 同連盟は「今回の事態を招いたことはざんきに堪えない。今後このような問題が生じることのないよう、棋士全員が社会的責任を自覚し、伝統ある将棋文化の発展に寄与していく」としている。
 ▽武者野六段は「対局不参は申し訳なく思うが、11日の対局設定については連盟事務局と認識の違いがある」と、過失ではないと主張している。

もっとも今回の件に限らずいぜんからサボっているわけなんですが、なにを今更いってんだ連盟は、っていう。20年前から発覚していたのなら、そのときからやらんかい、どうして今まで見て見ぬふりをしていたのか? という連盟の遅すぎる対応(しかも具体的な防止策も示さないままで!)に、高校や大学を出ている常識を持った若手棋士らは情けないと思わないのでしょうかねえ。もうダメすぎ。

2007年08月09日

 日本将棋連盟は9日、対局開始時刻に現れず不戦敗となった棋士2人にそれぞれ罰金100万円と、同じ棋戦の次回出場停止の処分を下した、と発表した。

 処分されたのは中田功七段(40)と武者野勝巳六段(53)。将棋連盟によると中田七段は3日、武者野六段は6日、テレビ棋戦の予選対局で、開始時刻の午後2時に対局場に現れなかった。いずれも対局日を勘違いしたというのが理由。

 7月にも若手棋士が別の棋戦で遅刻して不戦敗となり、手当月額30%減1カ月と厳重注意の処分を受けたばかり。連盟理事会は2日付の棋士向け会報で注意を呼びかけていた。

 中田七段と武者野六段は過去20年間でいずれも6回目の不戦敗だったことから、事態を重く見た理事会が、異例の厳しい処分を下した。