2007年度・JT将棋日本シリーズ 福岡大会感想

昨年は台風が来て中止になったので2年ぶりに参加。
イベントの運営について。
日曜日の12時半開場だったのだが、12時にいくとそこには50人以上高年齢の方々が行列を作っていた。イベントが行われた電気ホールは、ホールロビー入り口は閉め切っており、ホールの入り口も自動ドアで閉じてあり激しく蒸し風呂状態。5分もすると背中から汗がどんどん湧き出て気持ち悪いことをおびただしい。行列が伸びるたび人口密度増加で体感気温上昇、倒れる人が出てもおかしくない状況だったと思います。見かねた運営者が10分繰り上げで開場しましたが、判断が遅いわ!
というか他の会場や今までの実績から考えて人が並ぶとか、蒸し暑くなるとかわかっているはずなので客のことを考えたら例えば行列用のチケット配るとかして欲しかった。これはマイナスだったなー。イベント下手?

あと入場の際、前回は確か解説の棋士(確か、野月と石橋女流)が入場するファンに挨拶のサービスをしていたけれど今回はなかった。これもやったほうがよかったと思うけれど、蒸し暑さにやられてすぐにでも席に座りたいたファンにとっては無駄だことを考える微妙かな。

前座(小学生対決について)
低学年編では、腰掛け銀、一手バッタリにて終了。高学年編は一手損角換わり腰掛け銀で、こっちは見事な応酬。下手すると本編より面白かったかもしれません。

本編(羽生三冠 vs 深浦八段)
王位戦で三勝三敗のお二人が、最終線の前にJT杯で激突!というステキなシチュエーション。加えて福岡は深浦にとって地元といってもいいわけで(長崎出身だけどまあ九州すべてが彼にとって地元なわけです)まあこういうときというのは気合いが空回りするっていうのが定番。

後手になった深浦は振り飛車の出だし。四間に振ったあたりから「ああ、もう勝負にならんな・・・」と確信。短い時間の将棋だとすると当然は羽生は居飛穴だろうし、とすると先手居飛穴の羽生の勝率は9割以上(名著『最新戦法の話』より)なわけで、流石の深浦もダメだろうという予測が立つわけで。

手が進んだ結果、居飛穴対四間飛車穴熊へと進む。以下、飛車角交換をしつつも先手で角を打ち込んだ羽生が、しつこく絶える深浦を振り切って勝利。羽生の穴熊は一枚はがされたモノの三枚が残る完勝。

羽生の攻めるが切れるか切れないか?というどちらかというと秒読みとの勝負だったのがつまんなかったわけで。戦型の選択も深浦としては失敗でしょう。

で、25日の王将戦ですが、こういうぶっちゃけだだ滑りな将棋を指していて大丈夫なんでしょうか。そろそろ羽生政権も飽きているので深浦には期待しているのですが、これじゃあちょっと寂しいなあ、というのが本音です。奮起を期待します。

棋譜参考
http://www.jti.co.jp/JTI/shogi/result/2007/flash2-3.html