座右の名文―ぼくの好きな十人の文章家 (文春新書)
面白いなぁ。10人の作家の作品から人となりをあぶり出しているんですが、その目線がやさしい。本当にこれらの作家が好きなんだな、ってことがしみじみわかる。
登場している作家は、新井白石、本居宣長、森鴎外、内藤湖南、夏目漱石、幸田露伴、津田左右吉、柳田國男、寺田寅彦、斎藤茂吉。それぞれキャラが立ちすぎて笑ってしまった。おいらは森鴎外のマイホームパパぶりに感心したよ。子供達全員が、自分が一番可愛がられたと言い張るほど愛情を注いでいるんだね。仕事をして帰宅後散々子供達と戯れてそこあとから作品を書いたのだろうか。どんだけフルパワーで生きてたんだよ、って思う。
斎藤茂吉の作品も本書から彼の生い立ちを知って初めてその深さに気づかされた。
というわけでおススメします。