うさぎドロップ 5 (Feelコミックス)

うさぎドロップ 5 (5) (Feelコミックス)

うさぎドロップ 5 (5) (Feelコミックス)

宇仁田ゆみの漫画はすべて持っているワタシであります。

彼女の作品のキモはどっかで書いたような気もするけれど、人間の距離の取り方が上手いなと。空間の切り取り方っていうのかな、ドラマ部分の抽出が巧み。

本シリーズは1巻〜4巻までは幼子であったりんを引き取って子育てを始めることになった大吉が、子どもを持つことによって生まれる人間関係の軋轢や理不尽に打ちのめされつつも、同じように子供を育てる同世代の家族と交流しながら成長する話がメインでした。

本作5巻から、りんと大吉は10年もの月日を飛び越え、今度は、りんと幼なじみのコウキとのつかず離れずの恋愛模様や、コウキの母と大吉との微妙な関係(大吉は1人、コウキ母も1人)の幾末など密度の濃いまあよくある恋愛モノだったりします。少女漫画にカテゴライズされるのかどうかわかりませんが、心理描写と、セリフのやりとりがよく考えられているというか、感性がいいというのかなー、よくわかるんですね、キャラの気持ちとかが。

ただ、これも毎回書いていると思うけれど絵が荒れている、というか丁寧じゃない。真横顔とか違和感を感じてしまう。せめて「スキマスキ (IKKI COMICS)」の頃のタッチに戻して欲しい。話はより上手になっているのに反比例している。これは他漫画家にない特徴?なのかもしれないけれど。


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