続けるってのは大変だよなと / 起業と倒産の失敗学 / 勝負のこころ





忙しいとか言い訳して読書をサボっているのはどうかと思い再び文庫本を鞄に入れて、暇を見つけては読むようにしようと思い立ったところ。

「起業と倒産の失敗学」は失敗学の畑村洋太郎が分析した倒産理由10種に当てはまるベンチャー企業ついて創業から倒産にいたるまでの経緯を簡潔にまとめたもので、章1つ1つが短く短い時間に読めるのがよかった。本書を手にとったのは、聞いたことのある企業が数社(コンパイル北の家族)載っていたため。潰れる理由っていろいろあってつくづく社長業ってのは大変だなと思う。

志高く堅実に経営していても外部要因から体力不足でお陀仏になってしまう企業、今回の震災とかもそうですが、なんだろうな、やりきれないです。やりきれないですが、それが現実なんですよね…。

個人でそういう不幸イベントのダメージを減らすためにも、共働きにしておくとか、会社に所属しなくても食べていけるスキルを身につけるとかしておかないといけないんでしょうね。少しづつできることからやるしかないんだろうな。

で、そんな折、大山康晴先生の人生指南書である「勝負のこころ」を紐解いたりしてみたりして。

大山先生がいうには、結局のところ、浮つくなよ、地味に精一杯やれよ、派手なことに食いついては駄目だぞ、ということのようです。楽をするな、というか。例えば、修行時代、持ち時間を使いきらずに対局を終えて帰ってきたら例え勝っても師匠は不機嫌になると。大山少年は、勝ったんだからしかも早い時間なんだからいいことづくめではないか、とずっと思っていたそうなんです。で、あるとき師匠にそのことについて聞いたら「今は相手が弱いから今のやりかたでも勝てるが、いづれその方法では勝てなくなる。自分の考えていることだけ実行して、それですべて成功しているうちはいい。だが、そうはいかない。むしろ苦しんで、他にもっといい手はないかと考える。そういうムダを払うことが大切なんだ。それが将来きっと役に立つ」といわれたと。つまりは、常に高いレベルの手を探すことで自分を高めないと、成長が止まるってことですね。で、大山が凄いのはそれを素直に実行しちゃったからだと思うんですよね。プロ将棋指しは多かれ少なかれ誰しもやっていそうですが、多分やれている人は結果を残している人だけですね。

これでいいか、という態度がもうダメみたい。確かにうちの社長は70歳ですが今だに現役バリバリで常に新しいビジネスチャンスを伺ってる。なにかこう、常に燃え上がる何かがないと進歩がないんだろうけど、正直そんな生活しんどいぜ!

やれやれ。