向井 敏「文章読本」

向井 敏「文章読本

文章を上手に書きたいと常日頃思っているので、書棚にある「文章読本」を時折手に取る。今回は向井敏版を再読した。

すると以前紹介した小林秀雄の《美しい花がある、「花」の美しさといふものはない。(「当麻」)》がここでも紹介されていて、批判にさらされていた(笑)。このフレーズについて皆さん言及したくなるのね。

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伊藤 智義「スーパーコンピューターを20万円で創る (集英社新書 395G)」

スーパーコンピューターを20万円で創る (集英社新書 395G)スーパーコンピューターを20万円で創る (集英社新書 395G)
伊藤 智義
2007-06
新書
by anzu_clip
著者である伊藤智義さん自身がすでに興味深いわけでして。あるときは漫画原作者栄光なき天才たち)であり、あるときは世界最速コンピュータの設計者 (論理設計)というギャップ。漫画原作で年収1400万の大学院生が、1人で論理設計をちまちまやってたというアンバランスさに驚きますね。

それぞれの分野で大きな業績を残し今も新しいチャレンジ(三次元テレビ!)しているとのことで、羨ましさもありますが、同時に人間はこれだけ能力を発揮できるのだなとも思いました。なんというか私的に勇気づけられた感じです。

渡部 昇一「「人間らしさ」の構造 (1977年)」

渡部 昇一「「人間らしさ」の構造 (1977年)

「自分の心の外側のものはいっさいあてにならないから自分の心の奥からの声に従うべきだ」といいたい。「世の中に適応する前にまず自分の本心に適用せよ」といいたい。それが成長なのであり、簡単にいえば生きがいなのである。

「おわりに」の抜粋だが、上記の理由が本書に書かれている。題名にある「人間らしさ」というより「生きがいとは何か?」について著者の体験を軸に考察されていて、興味深かった。単行本のamazonレビュー(jinchokuさん)が秀逸なので、詳細はそちらを参考にして下さいませ。