親が子どものためにできること / 「40歳の教科書」
子を持つ親世代の教育の悩みにすべて答える各教科からビジネス界まで、時代を代表するスペシャリスト14人が、英語の早期教育の是非から就職・実社会で使える学力の正体まで、子を伸ばすための真実を語る
来月に40歳になる。マジか。驚く。おっさんも良い所じゃないか。不惑ってやつ。物の考え方などに迷いのないことだそうだが、学生の頃から成熟したって要素がない。ないというか自覚が薄い。薄いというか皆無だ。
そんな私にも現在4歳になる娘がいて。よく喋るし主張する。お菓子やおもちゃを買ってもらうための工夫には余念がなく、いい子になったり駄々っ子になったり論理的に要求してきたり泣き落としたりしてきて困るけれど面白い。で、そんな可愛い娘にどんな教育をしたらよいのだろうかと。ぶっちゃけ実の親どもはロールモデルにならん。親父のイケイケドンドンな団塊世代のやり口と、母の見栄のために子供を使うとかしていたからな。正直、未だにその呪縛から逃れきれていないんだと思うし、腹立たしいし、自分の娘にはそのような目に合わせたくないのです。
本書は、かの朝日新聞社が「日本の教育界に新しいメッセージを発信したい」という提案の元に生まれている。出自はおいておくとして、割とぶっちゃけてる感があってよい。子育てや教育に関して以下の4つのテーマを元に、数名の著名人が独自の見解を述べている。
- 英語はいつから学び始めるべきか?
- 中高一貫校は幸せのプラチナチケットか?
- 「お金」と「仕事」をどう教えるか?
- 挫折や失敗をした子どもにどう接するか?
英語については、意見が割れてて面白いし、中高一貫校の是非は、ブームが落ち着いたこと+元校長の立場の意見が読めてよかった。ぼんやり、一貫校いい!というイメージがあったけれど、当然ながらいい悪いがあるよな、ってことです。
お金と仕事については、早いうちにバイトさせようと思ったし、というか自宅内でもそういう動機づけは必要だな、とか挫折や失敗をした子どもについては、特にそうなんだけれど、「再チャレンジできる環境を用意する」というとこだな。ミスしてオッケー、挽回できるんだから、というメッセージを送らないといかんよ。ミスしたら終わり、って散々言われ続けてきた私からすると、大いに首肯できるところ。
サイゼリヤの正垣泰彦の話と岸見一郎のアドラー心理学の考え方は興味深かった。これはあとから調べてみよう。
子育てに正解はないといいますけれど、それでも大枠でだいたいこっちがよい、というのはあると思うしそういうのをまめにキャッチしては娘に還元できたらなあ、と思いながら過ごしております。