入玉大作戦―逃げるが勝ち! 週刊将棋(編)

名著。近年の将棋技術の中でも大きく発展した分野であり、大きな成果のひとつといえるのではないか。とこわばった表現をしてしまうほどインパクトあり。玉を安全にすることがすなわち勝利に近づく手段である、という哲学を徹底して押し進めた結果なわけで。穴熊のように深く堅く囲う世界とは対極なんですけれどね。
渡辺竜王ら若い棋士は作戦負けを穴熊に組み直すことで緩和する、という話しがあるけれど、この本も作戦負けから入玉技術によって緩和しようとするものであり、知っているといないのでは今後の勝率が大きく異なるといえるでしょう。
今は文庫版もあるので、そちらをオススメします。